◆10万人突破 震災復興20万寄付
平成27年4月22日読売新聞朝刊
明治期の美術思想家・岡倉天心の生涯を描いた映画「天心」で監督を務めた松村克弥さん(52)ら映画関係者3人が21日、県庁を訪問し、橋本知事に東日本大震災の復興事業の財源として上映収入の一部20万円を寄付した。
映画は2009年に製作委員会が設立され、11年3月7日には、天心が設計した六角堂がある北茨城市で支援する会が発足したが、直後に震災が発生。津波で六角堂が流失してロケ開始が1年遅れるなど曲折があったが、再建された六角堂など県内各地で撮影が行われ、13年秋に公開された。
会談では、松村監督らが今年3月14日の土浦市での上映会で総観客動員数10万人を達成したことなどを報告。(中略)
会談後、松村監督は「10万人超えたことはもちろんだが、それ以上に皆さんに支えられ、見てもらってここまで来られたことがうれしい」と話していた。
昨年、龍ヶ崎市のホールでの上映の帰りに、松村監督にご挨拶をさせていただいた者です。
茨城在住で、公益財団法人日本美術院特待の石村と申します。
県内の院展作家の先輩である、谷中武彦さんや斎藤彰男さんらがキャスティングの段階からこの作品に協力されていて、いろいろ撮影の裏話を伺っていたので、公開されたら必ず拝見したいと思っておりました。
文献から得られる天心先生のイメージに比べて、生々しい人格描写もあり、ちょっと冷や汗も出ましたが、とても素晴らしい映画でした。
一緒に見た父も、感動していたようです。
DVDも購入してしまいました。
茨城の東日本大震災で、築25年の拙宅も、庭が地盤沈下し、家が少し傾きましたが、県内の院展作家の話を聞くだけでも。自宅や画室、特に木造の古い家は、瓦が砕け落ち天井に穴が開く、土壁が崩れ落ちる等の被害があったようです。五浦の天心記念美術館、水戸の近代・現代美術館、県民文化センターも甚大な被害があり、修復に時間を要しました。
ましてや、地震に加えて津波に襲われた茨城県南の沿岸部の被害はあまり報道はされませんでしたが甚大な物でした。
復興事業の財源として貴重な上映収入の一部を寄付頂きありがとうございます。