明治三八年、新たな日本美術の創造のため五浦海岸(北茨城市)に移り住んだ天心は、海に突き出た岩盤の上に六角堂を建てます。
大波を見る東屋「観瀾亭」と呼んでいたこの六角堂は、わずか七・七平方メートル(二坪強)の小建築ですが、杜甫の草堂を意識しながら、宝珠を頂いた赤い仏堂と茶室を融合させるなど、天心思想の結集ともいえるユニークな建築です。
天心没後も、日本だけでなく世界の人々から愛されたこの六角堂は、平成二三年三月十一日、東日本大震災の津波で流出。
しかし、六角堂を所有管理する茨城大学の多大な尽力により、平成二四年四月に天心が創建した当初の姿で再建されました。
この「六角堂杉」は、天心が生まれた年と同じ樹齢百五十年の杉の原木で、六角堂再建の材料の一部です。
「六角堂杉」に触れることにより、「天心の世界」を皆様にもぜひ堪能していただければと思います。
コースター 500円(税込)
キーホルダー 300円(税込)